予定は未定で決定にあらず


お盆の最終日ゆえ年寄りを実家に戻し、入れ替わりに亡母は勝手に実家からどこやらへ戻る日である。
祥月命日でお盆なので名残惜しかろうが、亡母は姿を現さぬので、年寄りが夕方になって送り火のお線香を焚くだろうから、それを潮時と空中浮揚や瞬間移動の術など使い、墓か極楽かへ帰るのだろう。
こちらは仏壇に手を合わせ、そそくさと実家を後にする。

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銀座経由で有楽町まで走り、交通会館地下の駐車場へ車を入れた。

人間にも帰巣本能があるらしく、銀座や有楽町もそろそろ人が戻り、東京は普段と変わらぬ賑わいが戻った。

行列に並ぶ人はまだ人生の残り時間が多い人で、私なんぞは待ち時間も人混みも耐えられぬ性分だから、時間の無駄は省きたいしパーソナルスペースは確保したい。

良い社会とは選択肢がたくさんある社会の意だから、待つのであれば次善の店に行けばと思うが、他人様には余計なお世話というもの。

何も解決していないのに内閣支持率がじわじわと上昇傾向なのは、この人たちの中のいわゆる無党派層がボーダーライン上で揺れているからなのだろうと、人混みを横目に思う。

すでに左右、保守リベラルの区分けそれ自体がナンセンスなことと認識されて久しいが、オウム死刑囚の刑執行や議員定数増やカジノ法案や国民栄誉賞や連続する官僚の不祥事や生産性発言があったりした結果の支持率であって、揺れている人の思考回路を調べる社会心理学者に分析をお願いしたいものだ。

双方どちらかの主張が強ければ強いほど揺れる人たちには逆効果で、主張を聞くどころか遠ざける結果になっているのかも知れぬ。
正義の人、信念の人は、いつの時代も恐くて息苦しくて暑苦しい。
議員さんやその応援団はすべて正義の人、信念の人だからである。


画像有効期限の切れた古いパスポートを握りしめ、交通会館で再発行の手続きをして貰う。

東京では四か所、ここと池袋と都庁内と立川。
池袋は数十年も行っていないので省くとして、結果、通り道でもある有楽町に来た。

ところが具体的には何も決めていないので、あくまで手元に置いて、いつでも瞬時に国外脱出できるようにしておこうかね、くらいの感覚で、苦心して割いた自主夏季休暇をどのように過ごすかの問題である。

行くとすれば、ロンドンからしつこく誘いが来ているので、じゃ、UKに行ってみるべえか、くらいのノリ。
リージェントストリートとかベイカーストリートは、ちょっと魅力がある。
その後は北欧や東欧なんて良いなあ。

ロンドンからは、エコノミーじゃつらいから断然ビジネスが良いと言って来るが、老体を気遣ってのことだろうけど、こちらの懐事情も忖度しない発言なので、エコノミー症候群くらいなんぼのもんじゃいと無視。

それでも行くと決めてはいないので、どのような夏休みにしようかつらつら考えると、北アへ行きたいが体力脚力を思えば無理だし、遠距離ドライブも道中退屈しそうだし、ヒコーキも恐いし、ならばボーっとしていたい怠け者の性分だから、エアコン効かせながら家でグダグダして終わる可能性も否定できぬ。

本当に行きたいところはどこ? とは誰も問わぬが、問われれば迷わず法隆寺! と答える。
しかし法隆寺は余命を知らされたら来し方を振り返りつつ、時間をかけてしみじみ歩きたいので、これは人生最後の楽しみに取って置きたい。

予定は未定で決定にあらず。
亡母の命日に遊ぶことばかり考える不肖の息子は、きっとあなたのDNAを受け継いでいるからです。

ダラダラ書いても際限ないので、例の、中学時代の落書き帳から抜き書きして終わりにする。
また女性を装っている内容で当時の精神状態は見当もつかぬが、今回を以って落書き帳を破棄する。

そうだ、亡父母の遺品整理もまったく手付かずなので、一気に断捨離でもするか…。



      一番乗りに秋を探そう
      ひとつの目的で新幹線に乗ったけど
      まず 井戸水を口にふくんで味わって
      弟の苦労話 庭先で飲みながら聞き
      峠の地蔵さんに少女のようなお願いもしたり
      ついでにリンドウの花にそっと口づけをして
      涼しすぎる朝霧の中で
      母のエプロンの模様も胸にしまった
      縁側でスーツケースのチャックを
      無理にしめたら
      涙が出そうになったけど
      戸袋の隅まで日が差し込んで
      隠れる場所がなかった
      今 銀座の地下の駐車場で
      しまってきた涙ひとつ落ちて
      ボーッと足跡をたどってる
      ふとせせらぎの音がしたような
      小さな未練




吹く風は少し秋めいて来た。
例年通りに季節が流れるなら、自宅周辺ではそろそろ秋の虫が鳴き始めるはず。

三省堂で新書を三冊購入。
本を持って、やっぱ何処かへ出掛けよう。


上の詩のようなものをこねくり出してからおよそ10年後、さらに幼稚な詩を書いて曲にした。
(文才は退化するものらしい…)






         さよならそして出逢い


   さよならと出逢いの言葉を 大切に旅へ出る二人
   夏も過ぎ 乾いた風が 胸の中をかすめる

      自分の町を 丘の上から見下ろしてみたら
      まだ少し未練はあるけど
      いずれ年老いて行く自分を見つめてみたい

   小さな荷物を片手に 生れた町よ さようなら


   君はいま涙を浮かべ 振り返るつらさをかみしめ
   胸の中に古く刻まれた 思い出をいま 後に

      二人で翼広げ 遠くの町へ出掛けよう
      そして 錆びた心にわずかでも
      新しい出逢いの扉を開いてみるのさ どこかで

   澄んだ空に飛び交う鳥よ 僕たちを見守っておくれ


      新しい町を見つけて 二人で新しい空を見つめ
      新しい友だちと 出逢いの言葉を交わしてみるのさ
      どこかの町で

   さよならと出逢いの言葉を 大切に旅へ出た二人
   大切に旅へ出た二人




私は歌わず、黙々とエレキでリードを弾いている。
(リードギターを聴かせる曲なのだよ、わはは)
もたもたして限りなく下手だが、自宅での録音なのでご近所迷惑も顧みず、5ワットのアンプに繋いで周囲に騒音と恥をまき散らしていた、すまぬ。

エレキギターは苦手である。
そこでこの曲に関してはアコギのリードに変更した。
変更したとて上手くなるわけではないが、エレキよりはクリアに聴こえるようになった。
そのアコギバージョンはコチラ


出掛けるなら、妻を誘ってみようかね。
しばらく留守(予定)します。


この記事へのコメント

taeko
2018年08月18日 11:55
Hello.
You look forward to coming to London. Do you go to Germany and Austria which you hope for? Let's guide the place that you see anywhere. Please come by all means.
ほっこり
2018年08月21日 18:06
エレキギターとアコースティックギターの違いが良く分かりました。どちらも聴きごたえがあって優劣は付けられませんでした。それにしてもどうしてこんなに早く指が動くのか不思議です。(@_@)
奥様とヨーロッパ一周でもされていらっしゃるのでしょうね。無事にお帰りになられて楽しいお土産話をお聞かせ下さい。そう言えば何年も前の記事で『ヨーロピアンバカンスを楽しむように・・・』という歌詞の曲がアップされてましたね。(^^♪
時雨亭
2018年08月24日 17:22

 お返事が遅くなって申し訳ありませんでした。
初めてギターを手にした人でも、三ヵ月あればこの程度は弾けるようになります。寺内タケシほどの早弾き(無意味に早いとの意見もあります)は別格として、凡人でもセンスがなくてもこのレベルまでは簡単に行き着きます。
 それよりもドラマーが驚異です。両手両足がそれぞれ別の動きをするなんて尋常ではありません。バカンスはあっという間に過ぎ去りました。とほほ。