吾輩ハ傲慢デアル


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あ、一日花だ、名前、なんて言ったっけな、オクラじゃないしムクゲじゃないし、そう、フヨウだ。

いずれにせよアオイ科の植物だろうから、それでいいの。
探求心はもとより、勉学意欲や向上心もないから安易に妥協する。

ひとつ何かを覚えると、何かをふたつ以上忘れる。
開花しても、だいたい一日で花弁が閉じるから一日花の別称、俗称があるわけで、それだけ覚えていれば、私にすれば上等なのだ。

フヨウ(芙蓉)かスイフヨウ(酔芙蓉)どっちだ、などの判別は些末なことである。


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  うっ、!
  葉っぱに虫食いがあると思ったら毛虫がいる…。

  他の葉も、じっくり観察してみた。


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でっかいのがいた。
フタトガリコヤガの幼虫だ。

コイツは羽化すると、白くて大きな蛾(3センチか4センチくらい)になり、上から見ると、どことなくスペースシャトルに似ていなくもない。

でもオクラなどの葉にも付くから、人間サマにとっては害虫とされている。

ちなみに右側が頭である。


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元はと言えば、同じ母親から生まれた子供たちであろう。

ならば兄弟だか姉妹だかわからないけれど、しばらく振りの対面をさせてやろうと温情をかけた。


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幼虫への温情は更に続く。

フタトガリ何とかの名前は面倒なので、私の場合、ケムシ、アオムシ、イモムシなど、コイツらを総称してケムンパスと呼ぶことにしている。

わからない人は「ケムンパス」でググると出ると思うでやんす。


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お尻から写してみた。

フタトガリコヤガの名前は偶然覚えていたが、これは稀なこと。

子供の頃、ミノムシやシャクトリムシも蛾の仲間とは知っていたが、成虫になるとどんな名前なのか調べたことがある。

本には、ミノムシガ(正式にはミノガ、オオミノガ)、シャクトリガ、とあった。
なんだ、そのままじゃん。
いずれにせよ、蓑虫も尺取虫もケムンパスである。


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見つけられたのは、この4個体だけだった。

じっと観察していると、まったく動かないわけではなく、気が向くと削り取るように葉を食べる。
シャリシャリと音が聞こえて来そうだ。

人間に置換すれば、足元の大地すべてが食糧なので、飢える心配がない。
だが、たった一種類の食糧だから飽きるだろうと、要らぬ心配をしてみる。

例えば、自分が東京ドームのグラウンドいっぱい白飯だけが敷き詰められた上に裸で寝転んでいるようなものだ。
せめてふりかけか香の物くらいは欲しい。

個体差は、食欲に比例しているように思える。


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温情は更にエスカレートして、一列横隊に並んでもらった。

一見、仲良さそうだが、隣の兄弟に少しでも触れると、体半分を使って頭を素早くぶん回し、兄弟を排除しようとする。

ケムンパスの世界でも、兄弟は他人の始まりなんだなと思った次第。

そんなこんなで、20分近くを観察に費やしてしまった。

よそ様のお宅の花なので、害虫駆除は控えた。
人間サマさえいなければ、害虫の汚名を着せられることもないのにね。

早く完全変態を遂げて、立派な昆虫になればいいでやんす。



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