ナショナリズムの幻想


東京の下町、深川を東西に流れる小名木川。
昭和20年3月10日の東京大空襲では、この川面が死体であふれたという。

「靖国でまた会おう」
と誓い、
「天皇陛下万歳」
と死に赴いた多くの若者たちがいる。
戦後61年の今でも、この言葉の中にある矛盾に気づかぬ多くの人たちがいる。
犠牲者310万人の果ての国政とは…。

こんな話はあまりしたくないが、
『お母さーん!』
と絶叫しながら、空襲の猛火に火だるまになって死んだ身内がいる。
生きながら焼かれた若い命がある。
戦争を始めたのは誰だ。
成算のない戦いを続けたのは誰だ。
硫黄島を始めとする南方の島々や、アリューシャンでの玉砕を強いたのは誰だ。
ポツダム宣言を無視したのは誰だ。
受け入れていれば絶対に原爆投下はなかった。
戦争を長引かせたのは誰だ。
その間に、生きられたはずの尊い命がどれだけ失われたか。
『あの時点では戦争しか選択肢はなかった』
などの狭視的な発言を聞く。
私は戦争直近の話をしているのではない。
富国強兵を国是とした愚かな時代の話をしているのだ。
腹立たしいのでこの先は語りません。

有史以前の世界。
そこにはまだ宗教もなく、気候風土に左右される日常の根幹を支配するのは、原始的な自然崇拝だけだった。
大地に柵や塀を作る愚かな発想もなく、人は自分の望む土地へ自由に移動移住できた。
無責任なアナーキストではなく、コスモポリタンでありたい。


  漂泊は遠きあこがれ終戦日


画像

安定や平和を求めて、人類は憎しみ合い戦争をする。
最低のブラックジョークだ。
人間なんてみんな、元をたどればアフリカ東部の一人のMother of motherの子孫だ。
それが何度か変異して人種的な違いが生まれ、軋轢や対立が生じる。
かつて、「人類みな兄弟」と言った競艇界のドンがいたが、このドンの生きざまや評判はともかく、人類学上「人類みな兄弟」という表現は正しい。
そもそも、ヒトのミトコンドリアDNAはすべて同じなのだから…。

日本人は単一民族だと広言して憚らない輩がいる。
(長くなるのでアイヌ民族に関しては措く)
弥生時代から奈良時代にかけて、大陸や半島から多くの渡来人が流入し、大和朝廷はすべてを受け入れた。
これを「単一」と言い切ってしまうのか。
ならば日本人はいったいいつから単一なんだ。
来る者は拒まずの国家はいつしか包容力、懐の深さを失い、「島国根性」なるものを生んでしまった。

書くだけ書いて何の解決にもなっていないが、今日は久しぶりに「イマジン」を聴こう。


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この記事へのコメント

祖父は北支で戦死
2008年01月19日 09:56
我が意を得たり!
番頭
2008年01月19日 23:50
民族主義が先鋭化するとホロコーストに向かいます。
人種や民族の優等性なんて驕り以外の何ものでもない。
でも自分の意に染まない思想や意見でも尊重しなければいけませんね。協調の基本です。
対立から得るものなんて皆無です。
てれすけ
2008年01月23日 04:52
日本国内にホロコーストを否定する人たちがいるそうです。驚きました。
shimotsukare
2008年01月23日 14:13
木村某のことですね。主張も各所で論理の破たんが目立っているようです。
番頭
2008年01月25日 07:49
「マルコ・ポーロ」が廃刊に追い込まれた一件は興味深く見ていました。
否定とまでは言わなくてもホロコーストに懐疑的な人たちは居り、それがネオナチに繋がって行ってしまう部分もあるのでしょう。
とても関心のあるところですが、それを語るにはナチの「水晶の夜事件」をスタートとしてシオニズムやパレスチナ問題、さらにイスラム原理主義にまで踏み込まなければなりません。
ホロコーストを持ち出した私に責任があるのは承知の上ですが、これ以上話を広げるのはやめましょう。
「シンドラーのリスト」や「戦場のピアニスト」は史実でしょうし、それを戦時中の特異な過去の出来事と思わずに、痛みを感じながら見るだけでも意義のあることだと思います。
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