時雨亭往還

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zoom RSS 待つ人の麓の道は絶えぬらむ軒端の杉に雪重るなり

<<   作成日時 : 2018/02/02 12:00   >>

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再びの雪である。

里に激しく渦を巻いて舞い、改めて今冬の厳しさを思い知る。

待ち人は来ない。

精神修養の不足を理由に己を責めてもみるが、思い出は反芻するたびに美化され変質することを確認したのみ。

こうして自分を追い込んでみたところで、辛い寒いは生きている証しと諦める。

潜在意識が日常の行動のすべてをコントロールしている。


 待つ人の麓の道は絶えぬらむ軒端の杉に雪重るなり    藤原定家


文治五年(1189)、雪十首の中の一首で、詞書には「摂政太政大臣、大納言に侍りける時、山家雪といふことをよみ侍りけるに」とある。

摂政太政大臣は藤原良経を指すが、奥州合戦の年でもあり、字は違えど同名の義経が泰衡に攻められて自害している。

紅旗征戎吾が事に非ず」と世俗や現実から目を背けた定家らしい歌で、この雪だから道も隠れて来る人もいない、杉の枝も重たそうだ、と詠んでみた。

訪ね来るはずの人との約束も無理だろうと、危ぶみながらもすでに諦観している一抹の寂しさが滲む。
定家27歳の作である。



待ち人は来ないから、こちらから出向く。
東日本大震災の前年に逝った親友Aの祥月命日の墓参があり、昨年末に逝った親友Bの四十九日も目前である。

線香をタダでくれる大臣がいるらしいが、私は貰えなかった。
ならば自腹で買うしかあるまい。

空が回復し始め、里の景色はお色直し程度で済んだ。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは😄
藤原定家と言えば、百人一首を撰した人で、自らも「来ぬ人を まつほの………」という和歌を載せたという事くらいしか、知識がないのですが😅、新古今和歌集を編纂した人でもあったのですね(常識?!😵)。覚えておきます😆。
こちらの記事の画像を見たせいか、「待つ人の………」の句の映像が浮かんでくるようです( 〃▽〃)。
私は、短歌や俳句を作ったこともないし、むしろ、苦手意識があるのですが、句から受けるイメージの世界を想像するのは、好きです😄。
時雨亭さんが詠まれている句も想像しやすいです✨✴
短歌や俳句など、短い文を読んで、想像が広がるというのは、不思議で面白いですね!!
わらび
2018/02/02 16:37
こんばんは!
そういえば・・数10年ほど前に
暗唱百人一首を購入したことが有ったのを想い出して
探しました。定家の首は、下しか暗誦して居ませんでした。
・来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつ
でした。
此方では、百人一首は、下の句で取りますから
焼くや藻塩の身もこがれつつ・・はい!と取ります(笑)

>待ち人は来ないから、こちらから出向く。
>線香は、勿論自腹で。。

優しい時雨亭さんですね・・それに博学!!(^^♪
過去のみなとの句に、沢山の気持ち玉を有難うございました(*'▽')

みなと
2018/02/02 19:39
わらび様
こんにちは

無手勝流で時々俳句や短歌の真似事をしていました。
ところが拙サイトに、少なくともお二人以上の俳人の方がお越しになるので、私などの稚拙な駄句や駄歌なんぞは恥ずかしくて公開できません。
そこで現在、どちらも勉強し直しているところです。
胸に手を当ててみれば、詠むより読む方が性に合っているので、今回のような記事が所々に登場します。
おっしゃる通り、限られた文字数の作品を鑑賞すれば、想像や空想の世界が広がり、それが落ち込んでいる時、現実を生きていると必ずやって来るストレスの解消にも効果があるのです。
昨夜、NHKの「ドキュメント72時間」を見ているとゲーセンに集う人たちの盛り上がりを映していましたが、趣味の多様性に感心しました。
格闘ゲームなどまったく関心ないのですが、それが自己を解放できるツールらしく、まるで異次元の世界を覗き見る感覚でしたが、なるほどと納得しました。
和歌や俳句も同様なんですね。どちらが高尚かという問題ではなく、人それぞれ自分を解き放つツールやアイテムを持っているはずで、それがお酒、お洒落、料理、ゲーム、ショッピングだったりするのでしょう。
長々と当たり前のことを書き過ぎました。
時雨亭
2018/02/03 09:41
みなと様
こんにちは

雪しまきの翌日は暖房も要らない好天気とは驚きました。
定家の百人一首といえば小倉山の麓の時雨亭(小倉山荘)が浮かびます。
それでブログタイトルにもしたわけですが、だからどうしたいのか自分でもよくわかりません…。ひねくれ者なので、たまに教科書とは違った勝手な解釈で和歌を堪能し、ついでに記事を捻り出してアップしています。
そちらへお邪魔するとホッケとか食べたくなります。東京のスーパーや安居酒屋のホッケなどとは比較できない次元の美味しさなのでしょうね。
こうして瞬時に北海道や九州と繋がるネットの不思議…。未だに仕組みが判然とせず、考えるほどに奇々怪々、面妖であります。
時雨亭
2018/02/03 09:44
時雨亭さんのリプライを拝見すると、
これだけで記事になるじゃありませんか。
びっくりです。(^^)
ほっこり
2018/02/03 11:36
ほっこり様
こんにちは

だらだらと思いつくままです。
あまり長いと何かしらのワードが検索に引っかかるらしく、在らぬ方角方向からアクセスがあるのでびっくりすることがあります。
時雨亭
2018/02/03 11:59

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