運転に集中しよう


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朝マックをテイクアウトで買い込み、また小田原厚木道路に乗っている。
家を出る時はいかにも梅雨らしい小雨だったが、梅雨前線の南に出たのか、青空が広がって来た。

それでも富士山は周囲に雲をまとい、かろうじて頂上付近が見えるだけ。
前回のような雄姿を見ることは叶わない。
走りながら駄句をひねってみる。

雪解富士雲従えつつも孤高なり

夏痩せやブランチになる朝マック

雪解富士雲よりわづか背伸びして

どれも最悪で、これぞ駄句のお手本である。
願わくば他山の石とされたい。


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冷めたフィレオフィッシュを頬張り、これまた冷めたコーヒーを啜りながら、二ケ月に一度の間隔でコッチ方面に来ているなと、今更ながら考える。
要するに、訪れやすいことと、知らぬ土地へ出掛ける未知への好奇心よりも、やはり慣れた場所の安心感が優るのだろう。
それに、やはり富士山や伊豆の海を見たい。

見る場所は違えど、富士で反射的に思い出すのは、万葉集と百人一首に収められている山部赤人の歌で、誰もが知っている「田子の浦ゆ…」だ。
中学生の頃、この「ゆ」が分からなかった。
かといって、職員室に出向いて訊くほどの興味も関心も無かった。
その意味を知ったのは高校に入ってからで、格助詞の「より」と同じ用法だと知った。
田子の浦から見た情景だとは理解していたが、「ゆ」は銭湯の「田子の浦湯」と信じ込んでいたのは小学生の頃のこと。

「富士の高嶺に雪は降りける」で思い出すのは、私が子供の頃に流行った「和田弘とマヒナスターズ」の「お座敷小唄」で、
『富士の高嶺に降る雪も、京都先斗町に降る雪も、雪に変わりはないじゃなし…』
子供心に、「あるじゃなし」ではないのか? との疑問を密かに持った。
やがて世間でも「こりゃ変だ」ということになって「あるじゃなし」に変わった。
マヒナは「愛しちゃったのよ、ララランラン」だけではないのである。


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熱海まで来たら、また雲行きが怪しくなりはじめ、熱海城が暗雲をバックにシルエットになった。

カーラジオを聴いていると、「二月」「四月」の発音が気になる。
「に」や「し」にアクセントを置いてしゃべっているのだ。
これは最近の傾向で、アナウンサーはともかく、報道記者だったり気象予報士などの、いったいどこ出身なんだい的なアクセントが堂々とまかり通っている。
彼ら彼女らは、ディレクターなどに注意されないのかと訝しく思ったりするのだが、これが現在のトレンドなのだろう。
当然、ディレクターたちも同類と思われる。
要するに伝わればいいんだから、アクセントなんて関係ないもんね、の人類だ。
公共の電波で流されているので、やがてスタンダードになるやも知れず、それはそれで隔靴掻痒の感がある。

それでも違和感は拭えない。
例えればキリがないので、体のパーツに置き換えてみる。
すべて頭にアクセントを置いて読んでみて貰いたい。
さっそく「あたま」が出てしまったが、「あ」にアクセントを置いてしまっては、どう贔屓目に考えてもおかしいだろう。
なた、たま、るいよ」

髪の毛、鼻、耳、口、顎、首、うなじ、腕、指、胸、ヘソ、腹、背中、背骨、尻、膝、ふくらはぎ、すね毛、足、くるぶし、踵、土踏まずetc。
いずれこれらも頭にアクセントを置いて発音する人種が急速に増殖し、日本語も変質してゆくのだろう。
想像するだけで息苦しい。


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伊東マリンタウンまで来た。
平日、それも朝まで雨模様だったせいか、観光客は極端に少ない。
人混みや行列が大嫌いな私にとって、閑散とした施設内は僥倖で快適である。

以前来たとき、試飲したコンブだかクキワカメのこぶ茶(商品名は忘れた)のようなものが美味しかったので、今回は大人買いをした。
ついでに、国道を挟んだ山側に「ファッションセンターしまむら」があったので、今回もまた一万円ほどの商品を購入。
(すべて連れの買い物である)
入口に設置されている自販機は、消費税増税後もすべての商品が100円であるのは好もしい。
500mℓのカルピスウォーターを100円で買って飲み干した。
ここまではすこぶる満足である。


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伊東市内の中心部から、わずかな距離に伊東小湧園がある。
小学生の頃、日帰りの予定で父と二人で伊豆に出掛け、さあ帰ろうかという段になって、何故か「どこかで一泊しようか」ということになった。
そこで泊まったのが伊東の小湧園だった。
今でも存続しているとは思わなんだ。
当時はずいぶん古いホテルだなとの印象と、生まれて初めてビリヤードを体験したことくらいしか記憶にない。
高速道路もない時代だったし、小さなスバル360では父も帰るのが辛かったのだろう。

閑話休題。
小湧園の並びにあるマックスバリュに赴き、価格調査をした。
コロッケの値段である。
下田のマックスバリュで17円のコロッケがあるなら、伊東のマックスバリュにもあると思ったからだ。
ところが値段は画像の通り。
アジフライも、どこを探しても57円では売っていなかった。


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ならばと先を急ぐ。
天気は再び回復傾向で、伊豆大島がはっきり見える。

またラジオの話に戻るのだが、民放で「早急」を「そうきゅう」と読んでいた。
これは「さっきゅう」と読むべきで、ここでも違和感を覚える。
まあしかし、ワープロソフトは「さっきゅう」でも「そうきゅう」でも「早急」と出るので、どちらも正解なのかも知れぬ。
「けいい」と「いきさつ」で「経緯」と出るのと同じことなのだろう。
そんなことに目くじらを立てるのが、最近ではなんだか虚しくなってきた。

途中、伊豆高原のマックスバリュにも寄ったが、17円コロッケや、57円のアジフライは無かった。


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下田到着。
やはりここのマックスバリュにしか置いてなかった。
立地が悪いのだろう。
駅前にはメジャーな大型スーパーがあり、激安商品を目玉にしなければ、集客は難しいと思われる。
だが、激安商品を見ると、その裏では激安賃金で働いている人がいるのだろうとの思考が生じる。
見ていると、客は大量に購入しているし、そのそばから、揚げたてのフライがバックヤードから次々と出て来る。
揚げ物が人気商品であることが分かる。
こうしてどんどん売れることが、賃金アップに繋がればと思う。


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特大のチキンカツ弁当を購入。
値段は覚えていないが、ワンコインでは少し足りない価格だった。
(もちろんアジフライとコロッケも)
ついでに、毎度お馴染のトイレットペーパーや飲み物も購入。
道の駅「開国下田みなと」の駐車場へ移動し、キンメなどには目もくれずに、肉厚のチキンカツ弁当をむさぼり喰った。
お弁当なのに、衣がまだサクサクしていて美味しかった。
もちろん、アジフライも一枚食べた。
満腹!

「したつづみ」は断じて「したづつみ」ではない。
「舌鼓」なのである!

激安の鯵ばかり喰ふ貧しさよ

しかし、二ヶ月に一回のペースで伊豆に来るのは尋常じゃないな。
伊豆に来たとて、食生活も普段と変わることはない。


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  再びマックスバリュ近くへ戻る。
  平野屋さんで冷たい飲み物を頂いた。


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  だそうであります。


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また大室山の「さくらの里」まで戻って来た。
一時間ばかり北上するだけで曇天に変わったのは、この季節ならではのこと。
それでもそよ吹く風が適度に冷気を帯びていて、すこぶる心地よい。

新緑やいまひとたびの東伊豆

伊豆の旅草の匂ひも夏めきて

別荘を持つなら、やはりこの周辺が良かろうと思う。
思っても実行できないのは、今までの怠惰のツケで、そのくらいはわかっている。
わかっていながら夢想するのは趣味であり、現実逃避願望でもある。


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ここへ来るまでまた考えていたのは、やはり発音のことで、「アジ」も「チキン」も最初の「ア」と「チ」にアクセントを置くのに、これに「フライ」が合体すると、「ジ」と「キン」にアクセントが移動する。
まあ、もうどうでもよくなって、勝手にしなさいと思うだけ。
これも満腹が為せる業であって、今夜の食事は刺身系をメインに、なるべくヘルシーに済ませたい。

前回は八重桜の美しさに見惚れたが、見渡す限りの緑は更に美しく、目に優しい。

さて、これから宿に入って温泉を堪能し、マッサージチェアで食事までの小一時間を過ごす予定である。
マッサージに身を任せている間は、無心になってリラックスできる。

最後におやじギャグで軽蔑してください。
いずはいず来てもいいずら。
ちょっと訛った…。


 続く



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