寒いぞ東京


霞が関で愉快ではない用事(どちらかというと不愉快)を済ませ、時間があったので東京駅まで歩いてみることにしました。
東京は真冬に逆戻りしたような氷雨で、時折みぞれがまじるお天気です。
歩けば体が温まるのか、それとも冷えるのか、どちらでも構わないのですが、沸騰した頭を冷やすのも、また一興でしょう。


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少し歩くと桜田門に出ました。
「桜田門」といえば、東京の本官たちの総元締めの別称で、雨合羽を着た若い本官が玄関前で寒さこらえて立ってました。
地方公務員も大変なのですね。
着てはもらえぬセーターを、寒さこらえて編んであげたくなります、編めないけど。


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振り返ると、重要文化財の門が見えます。
雨のせいなのか、しっとりと落ち着いた風情があって、いい雰囲気です。


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井伊さんが水戸の若い衆に襲われたのはどの辺りなんでしょうね。
こんな天気にも関わらず、ジョギングする人も、自転車で中へ入る人もいます。
皇居一周に利用する人たちは、ほとんどがこの門をくぐってショートカットするようです。
私も約二十年振りくらいですが、門を抜けることにしました。


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ここは宮内庁ではなく、環境省が管理してるんですね。
初めて知りました。


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「かいも~ん、開門っ!」
と叫ばなくても、誰もが自由に入れます。
門をくぐって振り返り、KC庁を撮ってみました。


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少し歩くと二重橋に出ます。
そうです、親孝行な島倉千代子がおっかさんを東京に呼び寄せ、見学させたのがこの橋ですね。
本当の名前は正面石橋というようですが、石造りなので、近代明治の代表的な構造物です。
奥に見える伏見櫓が良いアクセントになっています。
それではもう少し接近してみましょう。


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一般参賀の時には渡れるのですが、今日は雨に濡れてひっそりとしています。
ここからは環境省ではなく、管理と警備は、宮内庁と皇宮警察の管轄のようです。
皇宮警察って、どこが統括してるの?
KC庁なのでしょうか。
まあ、しっかり管理されているのだから、どこの縄張りでも構いません。


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二重橋の奥に、もうひとつ橋が架かっています。
本当はこちらの正門鉄橋を「二重橋」というのですが、どうでもいいです。
国賓を迎える時に使用されるようですね。
お濠と石垣の美しさに、寒さも忘れてしまいます。
しばし佇んでいると寒さを思い出したので、二重橋を後にします。


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皇居前広場の名の通り、かなりの広さがあります。
今日のような日は、さすがに訪れる人もなく静かです。


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てっきり今日は私だけの貸切りかと思っていましたが、ぞろぞろと訪れる人もいるんですね。
聞こえて来るのは、お隣の中国語です。
どんな思いで皇居にやって来たのかは分かりません。
それでも戦勝国の人たちですから、何らかの意図があるのかも知れません。
その中国語で、意味不明の声を掛けられました。
どうやら持参のデジカメで撮ってくれと言ってるようです。
断る理由もないので、二重橋をバックに撮りました。
結局、何も考えてはいない、ただの観光地巡りだったのですね。

ここで、あることを思い出しました。
2009年の暮れに、「一ヶ月ルール」で揉めたことがありました。
そんなルールがあることは知りませんでしたが、「これは天皇の政治利用だ!」と、ずいぶん大騒ぎになりました。
マスコミもかなり叩いていましたね。
この時は、中国のお偉いさんを天皇に会わせようと、新政権下で強引に決めたことが原因でした。
「政治利用だ!」っていっても、そのことを批判した人がオリンピック招致で皇太子を担ぎ出そうとしたのですから、「政治利用」とはずいぶんフレキシブルな表現です。
言わせてもらえば、どっちもどっちです。
天皇や皇室を政治に持ち出すのはタブーといいながら、それまで政治家もマスコミも、こぞって「皇室外交」などと平気で使っていたのですからね。
だから、どっちもどっちで信用できなのです。
常識のある人は、これをご都合主義と表現します。

憲法では天皇を曖昧な表現で「日本国民統合の象徴」と位置付けていますが、この「象徴」表現こそ心地よく、的を射ているような気がします。
政治家やマスコミが、外交絡みの政治問題で「天皇・皇室」と言い出すこと自体が、皇室を政治的に利用しようと意図することに通じるのです。
そんなご都合主義の人たちに比べて、天皇の方がはるかに高潔に思えます。
日本のロイヤルファミリーは、そっとしておいて差し上げましょう。


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高村光雲作の楠公さんの銅像までやって来ました。
光雲は光太郎の父親ですね。
何度も見ている像ですが、光雲作とは今回はじめて知りました。


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今まで気にも留めなかったのですが、楠公さんは皇居ではなく、KC庁に向いていることに気付きました。
ちょっと違和感ありますね。
もう少し右へ向いていれば納得なのですが…。

でも簡単に分かりました。
KC庁のその奥には、見えないけれど永田町と国会議事堂があります。
なるほど、勇ましい武者姿も納得です。


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帝劇と、GHQが占領していた第一生命ビルを横に見ながら、東京駅へ向かいます。
やっぱり体は温まらず、駅構内で熱いうどん(桜海老のかき揚げ乗せ)を食べて帰りました。
立春、春一番、啓蟄、すべてが過ぎたのに、この寒さは異常ですね。
しとしとと、まだこの時間も冷たい雨が降っています。


静かなる 春の時雨の 江戸暮らし   多蘭






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