名人の技


夕食を提供する午後六時、厨房はやっとひと区切り。
「ちょっと釣って来る」と言って、主人が目の前の河原へ向かいます。
そして30分後、釣果はご覧の通りです。
中津川の魚影が濃いこともありますが、技量という他ありません。
直ぐにはらわたを抜いて冷凍保存。
このイワナが骨酒になるのです。

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時間をかけてじっくりと焼いた天然イワナの骨酒は旨い。
その一匹で五合は楽しめる。
丁寧に作る分、必ず予約が必要だ。
夕食の時間になってオーダーされても提供は出来ない。
予約した人が本当に旨そうに呑んでいる。
呑みたいだろう。
悔しいだろう。

気持ちは痛いほど解る。
でも予約しなかったあなたが悪いのだ。
今回は潔く諦めて次回こそは予約しよう。

秋山郷には何人もの釣り名人がいる。
みんなテンカラだ。
そして自分のポイントを持っている。
顔を合わせると釣り談義が始まるが、これが聞いていて楽しいのだ。
どこそこの岩の上で何本上げた。
あの淵で尺をゴボウ抜きしたなどの自慢も出る。

この時期には一般の釣り人も大勢やって来る。
河原の雪もほとんど消えて好みのポイントにも入って行ける。
一日券は五百円、年券は四千円、もちろん本数やグラム制限など無い。
廉いものだ。
ところが入漁券を買わぬ輩が後を絶たない。
そんな御仁に限って四駆の高級車でやって来るから面白くない。
また放流する側も決まりを守らずに釣られてはたまったものではない。
ゴミのポイ捨ても目に余るものがある。
峡谷なので川へ下りる場所が限定されているために、道路や個人の土地に無断駐車する不届き者も増えた。
仁成館でも然り。
宿の駐車場へ無断で車を停めて知らん顔だ。
ひと言、
「停めさせて欲しい」
と声を掛けてくれれば、
「ハイどうぞ、滑りやすいから気をつけて」
となるのだ。
たとえ宿に金を落とさなくても何も文句は言わない。
ところがそのひと言が無いと主人の逆鱗に触れてしまうのだ。
最低限の常識やマナーは町でも山でも変わらない。


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これは志賀高原漁協の日釣券。
切明から上流は管理エリアが変わるので注意が必要です。



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