仁成館ともっきりや


宿の主人が逝ってから独りで仁成館の(和山)温泉を守り続けて来た女将の力が尽き、秋山郷を離れた。
年齢を思えば仕方なく、いずれ来るだろう日が、紅葉の盛りのこの秋だった。

温泉はポンプアップしていたが、もう年代物のポンプであり、湯量も減少していた。
そのポンプにしろ、すぐ下にはそれよりも古いポンプの残骸があり、新品に替えたところで無理だ。
断腸の想いでポンプの電源を切ったのだろう。

高々数十メートルにせよ、その横に新たに掘削するのも莫大な費用が必要になる。
なにより建物自体が耐用年数をはるかにオーバーしており、解体や改築も難しい。

すでに私も足が遠のいているので、ここであれこれ語る資格もないし、ただただ夫婦の人柄や名湯を懐かしむだけである。

女将と民宿もっきりや主人長谷川氏の画像が残っていた。
プロバティを確認すると、撮ったのは2005年7月26日の午後2時前。
世間はすでに夏休みに入り、長谷川氏が応援に来てくれたわけだ。
氏もまだ民宿の開業前で、手探りの時期だった。

基本的に顔出しNGだった女将も現在とは違っているので、もう許されるだろう。
仁成館へ嫁に来るまで、踊りを生業にしていた女将が、長谷川氏に踊りの指導をしている構図である。
(最後の1枚、女将の後ろに貰われて来て間もないバンが映り込んでいる)

二人とも若かった。
長谷川氏も今や立派な高齢者真っ只中である。

女将は不幸や不運の苦い味を知り尽くしているから、秋山郷を離れてもいつまでも元気を保ってくれると信じている。
お疲れ様でした。

※ もっきりやは絶賛営業中!

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