毎年恒例 納めの不動


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実家の神棚やらお札の交換やら、その他諸々の雑事を終えてから、門前仲町へと納めの不動に出掛けた。
前回の納めのお不動様も、つい数か月前だったのではと思うほど、月日の流れは早い。

うっかりしている間に時間は進み、これまたうっかりしている間に歳ばかり食う。
この「歳」は食っても腹が満たされないから、今年もまた、ぼーっと仕事をし、ぼーっと飯を食い、ぼーっと惰眠をむさぼり、ぼーっと起き、無為な日々を繰り返していたのだ。
悔いが残る。

残した悔いをどうすればいいのか。
さまざまな反省の意味を込め、そのための納めの不動であるような気がする。


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合掌すれば無意識に願い事をしてしまう本当にさもしい人間だが、この時ばかりは一年をつつがなく過ごせたことに感謝するだけである。

先ほどはお札を納めに神社へお参りに行ったばかりだが、神仏混淆の習慣は大目に見て貰おうと、勝手に不動明王に首を垂れ、掌を合わせる。

お賽銭、奮発しました。

信仰と功徳の相対的価値などを考えてはいけない。


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でも、頭が良くなりますように。
ありがたく香煙を頂いた。

境内を出ると、門前の一軒の店の前で、なんと、あのウィッキーさんに出会ってしまった。

出会ったといっても知り合いではないので、別に声を掛けるわけではなく、ただすぐ後ろを歩くだけ。
ヘタに声を掛けてしまうと、ワンポイント英会話レッスンが始まってしまいそうで危険なのだ。

周りの人も気付いて、「ねえねえ、ウィッキーさんよ」と、お連れさんの袖なんぞを引いている。

で、ウィッキーさんは連れの日本人らしき中年女性と共に、東西線の階段を下って行った。


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これも恒例なのだが、門前仲町交差点近くのジョナサンに入って夕食を摂る。
私に会いたいという奇特な人がたまに居るけれど、師走の夕刻、お不動様とジョナサンを探せば、私は必ずそこに居る。

そんなことはどうでもいいのだが、何気なく周囲を見れば、頬杖をついたまま箸を口に運ぶお行儀の悪い中年カップルがいたり、年も押し詰まったというのに、何やら説教じみた訓示を垂れている若者もいて、店内の人間模様は面白い。

聞くともなく聞いていると、この訓示っ垂れの若者の会話が、いかにも青臭い若者らしくて興味深かった。
盛んに垂れているのは二十代前半の男で、畏まって垂らされているのは十代後半と思しき青年である。

「夢は必ず叶う」
「努力は絶対に報われる」

まだ人生の厳しさや現実を知らないから言える言葉であって、私のような後期中年者は、口が裂けてもそんな無責任な発言は出来ない。
夢や努力を打ち砕くようだが、高い目標は才能や素質や運があってこその夢と努力の結果であって、おとなしく聞いている若者には遠回りして欲しくはないと思う。

誰もが本田やイチローになれる訳ではないし、ノーベル賞を取れることもない。
ところが説教好きはそんなことなどお構いなしにヤル気を煽るから、貴重な人生の数年間を遠回りさせられるのだ。
根拠や裏付けの無い精神論を語るのは自由だが、責任の所在を前提にしない限りは単なる煽りに過ぎない。

次々と夢破れて現実が視えて来るのだから、ある程度の挫折も必要悪なのかも知れないが、挫折なんて、人生に於いて無いに越したことはない。
ポジティブシンキングにせよ、いくら空虚な美辞麗句を連ねても、そこにあるのは愚かしさだけではないのか。

挫折を繰り返すと、このように屈折した中年になるのである。



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