時雨亭往還

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zoom RSS 大行列の阿修羅展

<<   作成日時 : 2009/04/14 19:47   >>

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開門の9時に合わせて、その30分前に行ったものの、すでに予想以上の行列だった。
行列に並ぶのは嫌いだけれど、久々に阿修羅と対面できる期待は、それをも上回るのだ。
それでも前売り券を持っていたので、当日券を求める人たちよりは優遇され、少しだけ安堵した。
先頭までは数百人。
振り返ると、それ以上の人が後ろにいる。
これだけ並んでいるので、多少は早く開館させるかと思ったが、やはり9時ちょうどにならなければ入れないようだ。
考えてみれば、ここは天下の東博だから、やはりお上が融通を利かせることはないのだろう。
ケチ!

おとなしく並んでいると、スーツ姿の若いお上がやって来て、何やら大声で説明している。
「整理券が必要です、正門横で受け付けてますから、そちらで貰って来て下さい」
何だと!
それを聞いて、列の中から駆け足で正門に向かって行く人たちがいる。
聞いてないぞ!
それ以外、ほとんどの人は整理券を持っているのだろう。
開館まで15分。
文句を言っても始まらないので、
「すぐ戻りますから、ここ、よろしくお願いします」
横のご婦人に頼み、私も正門まで引き返した。
整理券は、クリアファイルに入っており、100番台のナンバーが印字されている。

列に戻り、ご婦人や周囲の人に頭を下げた。
見回すと年配の方が多い。
中には若い男女もいて、平日の午前中なのに、どうしてここに居られるのか不思議だ。
それでも、阿修羅と対面できるなら、それは仕事にも勝る有意義な行動だと信じる。
何しろ興福寺の国宝館では、ガラス越しにしかお会いすることが出来ず、それも後姿など拝見することも叶わない。
それが今回は阿修羅と同じ空間、空気の中で、間近に対面できるのだ。
この千載一遇のチャンスをみすみす逃すのは、愚かなことである。

周囲の人とポツポツ会話するうちに、整理券の正体が判って来た。
この券は、数量限定で販売される、阿修羅のフィギュアのためのものだと判明した。
スーツの若いお上、ここでは若造と言い直すが、若造はフィギュアの整理券とは言わなかった。
ただ、整理券を持ってない人は正門まで戻れと、繰り返し言い続けていただけだ。
おのれ若造!

金額は正確には覚えていないが、フィギュアは2,000円〜3,000円くらいだったと思う。
少しは関心があるけれど、それほど欲しいものではない。
「お人形を買うための整理券だったんですねえ、あの方、そんなこと、ひと言もおっしゃらなかったけど…」
ご婦人が言った。
「ホントです、無駄足を運ばされました」
すると、斜め後ろの別のご婦人に声を掛けられた。
「もしよろしければ、それをお譲り頂けないでしょうか」
上品で丁寧な言葉遣いだった。
欲しくないのだから、断る理由はない。
喜んで券を渡した。


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さすがお上である。
時計を睨んでいたのだが、9時ピッタリに開館した。
少しずつ、行列が建物に吸い込まれて行く。
それでも私の前には大勢の人がいる。
なかば混雑を覚悟して入館した。

エスカレーターで二階へ。
ところが多くの人が、整理券を片手に売店へ行く。
これは幸運だった。
巡路を早足で、阿修羅へと急ぐ。
そして息を呑んだ。
煩わしいガラスもなければ、手を伸ばせば簡単に触れることの出来るほど身近に、彼はいた。
照明の効果もあるのだろうが、千二百年の時を超えて阿修羅はいま、私と同じ空間に屹立している。
久し振りの感動に、しばし酔った。
幸いなことに、まだ人もそれほど多くはない。

30分も対峙しただろうか。
やがて本格的な混雑が始まり、阿修羅に集中することが困難になって来た。
巡路を引き返し、今度は乾漆八部衆立像や乾漆十大弟子立像をゆっくりと堪能した。
念頭になかった橘夫人厨子も大きな収穫だった。
これだけの人が連日訪れるのだから、ブログにする人も数多くいるだろう。
詳細はそちらにお任せしよう。

展示期間中は必ず再訪することに決めて、東博を後にした。


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