時雨亭往還

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zoom RSS お天道様が見ているよ

<<   作成日時 : 2017/01/01 18:00   >>

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仮眠したら起きるのがつらいだろうと横になるのを諦めて温泉で体を温め、午前三時半に、実家の氏神である住吉神社のお手水場から持参した水を若水とし、それで薄茶を淹れた。

一年の最初に何を口にするかは、いつも気に掛けている。
それによって今年はどうしたい、どうありたいなどの験担ぎは考えていないが、やはり何かが気にかかる。

茶碗、抹茶、茶筅を持参したので、シャカシャカと淹れ、ズズッと飲んだだけ。

防寒対策をしっかり整えて車で移動、まだ暗い海岸へ下って、まずまずのポジションに陣取る。
周囲には初日の出を待つ人も多く、この日、この時間でなければ有り得ない人出である。
ヘッドライトを装備した人も結構いて、その灯りがチラチラ動けば、やや幻想的な冬の蛍といった風情に見えぬこともない。

右隣には三十代とおぼしき夫婦と幼稚園生くらいの男の子。
男の子は少し眠そうだが、頑張って日の出を待っている。
左隣には二十歳前後の元気な男女の若者4人。
未来を牽引する人たちばかりである。
これからの日本では、もうどこにも私の出番などは無いし、例えしゃしゃり出ても僭越で迷惑なことだろう。

画像やがて早暁の初茜が水平線から滲み出て、数分後、やっと太陽が登場した。
子供のパパさんは、
「ほら、ハワイの方から回って来たお日様だよ、でもね、ホントは地球が回ってお日様にコッチがお顔を見せてるの」
と地動説の説明。
果たして理解できているのか。

若者4人は拍手しながら「おめでとう」を言い合っている。
拍手の手は手袋なので、音に締まりがない(オノマトペでも適切な表現が浮かばない)が、
「イエーイ」
とハイタッチ。
私にも、
「明けましておめでとうございます」
と、ハイタッチで新年を迎えた喜びのおすそ分けである。

ハイタッチなどしたことがないので戸惑ったが、何だか嬉しくなって、
「良い年でありますようにね」
と返した。
「ありがとうございます、おじさんこそ良い年になることを願ってますよ」
と言って、
「おじさんのためにもう一度、みんなで手を合わせようよ、あとさ、戦争のない世界ってのもお願いしない?」
「賛成っ!」
と、4人でお天道様に合掌してくれた。

「ありがとう」
本当は泣きそうになっていたのだが、ぐっとこらえて4人と握手を交わした。
この時は、彼ら彼女らも手袋を取って、素手で握手してくれた。
礼儀や常識もしっかりしているので感心した。

その後、自販機で温かい飲み物を買って、若者たちと30分ほどおしゃべりをしたが、みんな、地に足のついた未来を描いていたのが印象的だった。
こんなに素敵な若者がいるんだ、だから日本の未来は本当に明るいんだろうなと思う。

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宿に戻ってまた温泉に浸かったら、もう朝食の時間だった。
おせち料理はそれほど好きではないので、軽く箸をつける程度にして、お雑煮でお腹を満たした。
食後は惰眠をむさぼって、ひたすら寝正月である。

食後すぐ横になるのは、実は生活習慣上において正しい行動らしいと聞いたので、実践してみる。
それがガセネタだとしても、もうたっぷり人間やったから、余生を牛で生きるのも厭わない。

寝ながら思った。
不況しか知らず、その不況が常態の二十年間前後を育った若者があんなにも元気で前向きならば、日本が進む道を誤ることはあるまいと安心する。

同時に、金満政治家も大企業のお偉いさんも、全員五十歳くらいで現役を退いた方がいいんじゃないかと思うし、戦争でも原発でもバラマキ行政でも増税でも、「あの時に止められなかった大人たち」なんて後世で糾弾されることも無くなるんじゃないか。
少なくとも典型的小市民の私は、そんな汚名を着せられるのは嫌だ。

特に増税なんて、お上の甘えでしかないのは誰もが知っている。
未来の子供たちにツケを回すな!、なんて言葉自体、過去の無策の責任回避じゃないか。


五十歳くらいで政治家や銭儲けを辞めたら、農林漁業などの第一次産業に従事してもらいたい。
それこそ、いわゆる「社会の底辺の仕事」で汗を流せばよい。
「政治家として汗を流します」などのロジックはもうたくさんである。
アホらしくてあくびをしたら、顎が外れそうになった。

以下は菜根譚からの引用。

老より少を視れば、以って奔馳角逐(ほんちかくちく)の心を消すべし。
瘁(すい)より栄を視れば、以って紛華蘼艶(ふんかびれい)の念を絶つべし。


人は年少にして老後を思い、盛んな時に衰えた後を思うべきである、の意味である。
以て瞑すべし。


水平線から昇る初日の出を迎えたのは人生で二度目だ。
真っ当に生きよう。
お天道様が見ているからね。

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   五時過ぎに空を仰いだら月と金星。
   太陽を追い駆けていたんだ。
   一か月後には火星も近づくらしい。

   忘れてた。
   月や星だって見ているんだね。

   きっと若者にだって見られてるんだ。
   だからもっとしっかりしなければ。

   若者が活躍できるなら、
   おじさんは増税も受け入れよう。
   その前に、まず大人の反省からだね。

   お天道様が見ているよ。


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